年明けに読んだ雑誌『庭』、とてもよかったです。
庭や植物がテーマの雑誌もよく買っていますが、その中でも、ここまでしっかり創りこまれているものもなかなかお目にかかれないのでは。必見・必読の内容でした。
テーマは私が大注目する”循環する庭”で、土中環境を中心に様々な角度から記事が書かれています。昨年に『よくわかる土中環境』を出版された高田氏の高田造園設計事務所のみならず、たくさんの造園会社の、土中に想いを馳せた独創的な技術、美しいデザインの庭が、惜しみなく紹介されています。
取材内容も丁寧で、図面やパース、樹種名などたくさん載せられており、庭関連の仕事をしている人にも、かなり実用的で参考になる内容でした。その上、写真も美しいので、逆に造園に興味のない人でも、写真集のように眺めるだけで楽しいと思います。
それにしても、『もの』から、その『つくり手』の想いは如実に伝わってきますね。ここで紹介されている庭や、またこの本のように、丁寧に、純粋に、愚直に、庭との向き合っていきたいものだな、と思います。
循環する庭は、今どきのSDGsなど消耗される言葉で表されるものでは決してなく、体感するしかないものだと思っています。循環は、人間が作るものでも仕掛けるものでもなく自然の摂理だということを念頭に置いて、庭を創っていけたらと思います。
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